みなさんが「気象」について初めて勉強したのはいつごろでしょうか?早い人だと幼少期でしょうか。
また、気象予報士試験の勉強を始めたころだと答える人もいるでしょうね。
この記事を読まれている方のほとんどは、気象が好きだ!という方だと思いますが(そうではない方ごめんなさい。でも最後まで記事は読んでね。)、気象に興味がない人でも絶対に気象について勉強しているときがあるのですね。
そう、「学校」です。今回の私の担当回は、学生会では珍しいかもしれない「気象と教育」についてです。
まずは小学校から見ていきたいと思います。
小学校で理科を学習し始めるのは小学3年生からです。
小学1・2年生は生活科が教科としてあるので理科はありません。
では、どういったことを勉強しているのかというと、太陽と地面の様子(第3学年)、天気による1日の気温の変化(第4学年)、雲と天気の変化(第5学年)などといった内容です。
気象分野の学習に関しては、実際に観察をおこない、その結果から学んでいくという印象を私は受けました。
次に中学校の内容を見てみましょう。
中学校理科で気象を学習するのは中学2年生です。
内容は、気象要素と気象観測、霧や雲の発生、前線の通過と天気の変化、日本の天気の特徴、大気の動きと海洋の影響、気象災害です。
小学校の内容に比べて、気象学の理論を学習している印象です。
最後に高等学校を見ていきたいと思います。
現在は「地学基礎」と「地学」の2科目の中で気象の内容を学習することになります。
「地学基礎」では、大気の構造や地球の熱収支、大規模な大気の循環や海洋の循環について学習します。
また「地学」では、大気の構造と運動の関係や大気の運動と気象、海洋と海水の運動について学習します。
気象予報士試験の学科一般にも通ずる内容も多く含まれている印象です。
ところで、みなさんは高校で地学を勉強したでしょうか?
えっ、覚えてない?ダメじゃないですか!といいたいところですが、半数くらいの人は勉強していないと思います。
というのも、理科の4分野である物理・化学・生物・地学のうち、高等学校で一番履修されていないのが地学なのです。
また、理科の4分野すべてを高校で学んでいないと卒業できないというわけでもありません。
そのため、高校で地学を勉強しないで卒業した方も多いのです(私もその一人)。
ちなみに、学校によっては地学の先生すらいないという学校もあるようです。
小中高校で学習する気象の内容についてざっくりと紹介しました。
気象予報士試験の学科一般の試験内容のうち、半分程度は高校での「地学」で学習する内容です。
高校で学習する内容だから簡単であるというわけではありませんが…
さて、「気象と教育」のどこに10周年要素があるねんと思われた方もいるかもしれませんので説明しておきますね。
みなさんが学校現場で使用していた教科書ですが、教科書に掲載すべき内容を定めているものに学習指導要領というものがあります。
これがあるおかげで異なる教科書を使用していても、全国で同じ内容を学習することができているのです。
そして、この学習指導要領がおおよそ10年に1度大きな改訂があり、順次実施されているのです!
あっ、まあ、これだけなんですけどね、10年に関係しているのは・・・
おしまい。
気象予報士学生会
北野 湧斗(大阪教育大学)
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